2010年9月17日金曜日

●熊本電停めぐり04 杉搪 中山宙虫

熊本電停めぐり 第4回 杉搪(すぎども)

中山宙虫

3号線上熊本駅前~健軍町の4番目の電停。
上熊本から所要時間3分。


9月13日(月)
18時。
夕暮れが随分早くなってきた。
雨が降ったりやんだり。
今年の気候は、どうなっているんだろうか。
いつまでも暑い。
それでもやっと気温が下がり始めたようだ。
いつものように市電の電停にやってきた。
この「杉塘」の周辺には車の販売店や葬祭場などが並んでいる。
これといったものは何もない。
しかし、この電停は、実のところ熊本市のシンボルである熊本城公園に一番近い電停かもしれない。
街の中心地には「熊本城前」という電停があるのだが、実のところ信号や距離から考えるとここが一番便利だ。
電停から見えるこんもりとした森が熊本城公園の一番端にあたる。


葬祭場の裏へまわると、すぐに石垣が続いて大きな楠が立っている森が見えてくる。
その一角にあるのが「二の丸広場」への入り口。
熊本城公園には、さまざまな施設があるが、ここから近いのは「熊本市立博物館」や「熊本県立藤崎台球場」など。

また、細川刑部家の屋敷もここに移築されて「旧細川刑部邸」として一般公開されていて、この入口がもっとも近い施設のひとつだ。
案外、この事実は市民でもあまり知られていないらしくこの入口からの利用者はそう多くはない。


そのほか、小さな公園が小段となった石垣にいくつかあって、ゆっくりすることができる。
夕方ではあるが、この日この周辺には誰もいなかった。
人が通らないと、鬱蒼とした森は少々怖いものがある。
この電停から市電3号線は熊本城の西側および南側をめぐっていくのだが、熊本城天守閣を見ることは簡単にできない。
こうやって、市電の路線をまわっているとそういったことに気づく。

※旧細川刑部邸についてはこちら
http://www.manyou-kumamoto.jp/contents.cfm?id=436

この時期、熊本市内に溢れる音がある。
ラッパと鐘のにぎやかな音。
今年は9月20日に本番となる「藤崎宮大祭」の神幸行列の練習の音なのだ。
好きなひとはとことん好き。
または、すごくうるさいと思っているひともけっこう多い。
とにかくにぎやかになる時期である。

さて、次第に暗くなってきた。
この電車に乗って帰路に着く。


次の電停は「段山町」

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