2010年10月24日日曜日

●誌上句会・福助 投句一覧

誌上句会・福助 投句一覧

たくさんの皆様に御参加いただきました。誠にありがとうございます。


以下に【選句要領】および【投句一覧】を掲載させていただきます。

【選句要領】

句選でお願いいたします。

■選と選評はメールにて。天気tenki.saibara@gmail.comまで。
※ワープロソフト文書等の添付ではなく、メール書面で結構です。

■期限:2010年1030日(土)24:00

■誠に恐れ入りますが、選とコメントは統一書式(以下説明)にて頂戴いたしたく存じます。

〔選とコメントの書式〕

×××××××××××  ※選んだ句をコピペ
○俳号       「まる」+俳号
■……………………(俳号) 「しかく」+短評・コメント。俳号を( )で

選外の句にもよろしければコメントを。
その場合…

××××××××××× 選んだ句をコピペ
■……………………(俳号) 「しかく」+短評・コメント。俳号を( )で

…としてください。

※文頭のアキやインデントはとらず、改行+ベタ打ちでお願い申し上げます。
※選に付していただいた俳号を、作者発表の際の御署名といたします。


【投句一覧】 28名様御参加
※縦組ワード文書をご希望の方はその旨メールください。

【福助】

さんま定食福助の真ん前で
万歳や伸びる福助足袋である
福助の足のしびれを想ふ秋
福助はやはり耳から齧るべし
福助にまなざしふたつ秋の虹
浅黒い肌の福助出迎えるラーメン屋
秋天の昭和に焼けた福助よ
福助をなでるゴト師や温め酒
福助の耳朶厚し豊の秋
福助の横に桔梗が活けてある
前列の福助伏し目兜虫
福助のお詫びの礼や風炉名残
熟れて白桃福助の頬めきぬ
満月を出て福助のゐるところ
福助の耳持つ人と温め酒
福助の見てゐる暗き花野かな
福助のおでこに釣瓶落しかな
福助の始末第一ゐのこづち
秋空に福助顔といはれけり
ほんたうの福助のゐる菌山
近未来都市の福助服透ける
灰色・灰色の庭園通り純金福助
笑いたくなし十月の福助は
棒を見せれば夜の福助棒を見る
福助を戻して冬の支度了
福助の肩の重荷を解いてやる
福助の厚顔無恥に秋の色
福助の句会盛り上げ月天心

【頭】

ケチャップを吸ひつくしさて膝頭
そぞろ寒頭痛到頭歯に到り
ひよんの実や頭が高い頭が高すぎる
福助の頭のなかのきつねうどん
園丁の頭に落ちる青虫は
楽譜読む目頭はるかすすきはら
汗頭相談する外科医アダプター
秋時雨ラムプの頭たァ黒帽よ
初嵐薄き頭の解説者
大いなる頭とれたる案山子かな
剃りたての頭に哀蚊のとまる月夜
天高し頭上注意を励行す
盗品に頭蓋骨一(いち)秋日濃し
燈火親し白頭だけとなつてをり
頭から食べられてゆく羊かな
頭から生えてゐるなりケムール人
頭より腹に落ち来る秋思かな
頭骨から尾骨まで蛇穴に入る
頭数足りずに広い三遊間
頭部抜け出てセーターてふ毛の塊 
頭文字ひとつ花野に捨てにゆく
福助の夜霧へ垂らす頭蓋かな
豊年や首で支へてゐる頭
門扉閉ざして裏の畑の八つ頭
野分して頭の内の吹きだまり
林檎酢のたらりとかをる氷頭膾
曼珠沙華ではおさまらぬ頭痛かな
曼珠沙華満開頭痛薬飲まな

【上or下】

「上を向いて歩かう」聞こゆそぞろ寒
オートバイ事故皿の上の焼秋刀魚
きよみづにこれは上田の足袋の秋
ふぐり来て高さ生まるる橋の上
ヘアスタイルなぜならば資本主義墓地下
やや寒のトイレの蛇口上げをれば
以下同文ひるすぎ野分現れて
黄落や兄あちこちに土下座して
雅樂の荷解くや返り咲く下に
銀漢や上水道と下水道
行く秋の屋上に出る出口かな
蛇穴に上下左右がわからない
秋のあまつぶあしたラの下の音
秋の暮灯台下を浸しけり
松茸の誰が上様領収書
上巻読了夜仕事とせる下巻かな
福助のやうな上司でおでん鍋
上手より吹かれてきたる紅葉かな
上人のすぐには泣かず秋の蝉
上野から下谷界隈まで月夜
星月夜見上げて靴の踏める星
天高しカリカリ揚る上天丼
年下の上司に苦言そぞろ寒
箱根路を下に下にと鰯雲
福助が下に見てゐるおでん屋内
蓑虫や下校下駄箱下衆な唄
夜学子や下敷きおけば消える色
綺羅星の上から目線が癪くしゃみ

【足袋・靴下・ストッキング・下着関連】

替への足袋入れてすなはち旅の荷に
儚いとつぶやくことも夜の下着
海からの霧シュミーズのような霧
靴下を重ねてまるめ露時雨
秋風やドロワーズ穿く偽メイド
ブリーフは履かずに蚯蚓鳴きにけり
五本指ソックス左だけに穴
身分証明書入りTシャツ2月後悔する新年
足袋履いて辻中に木の実落ちたる
ストッキング破らふ秋の虹すぐに消え
靴下の見得を切つたる村芝居
銀杏もみぢ足袋に込めたる指ゆるぶ
秋の夜のズロース踏んで帰りけり
高西風や絹の靴下たくし上げ
ランニングシャツ干してある秋桜
肉まんにふんどし遠く落葉掃く
ストツキングはいて始まる愁思かな
秋雲のあたり靴下干しにけり
前貼りの君ピースする夜食かな
靴下を脱ぎ散らかして三島の忌
菊月のガーターベルト爆ぜにけり
靴下の片われさらば雁渡し
下着まで取替え本家の墓参り
十六夜の軍足干され足二本
新蕎麦や六尺締めてゐるといふ
行く秋のパンツの内のわだかまり

以上。

御不明の点あれば、tenki.saibara@gmail.comまでお問い合わせください。

それでは選句をお楽しみください。