2010年12月30日木曜日

●週刊俳句2011年回顧

週刊俳句2011年回顧


一月

「ウラハイ」「毎日が忌日」に続くスピンオフ第3弾「夕刊俳句」がツイッター上でスタート。「ツイッターのマガジン化」「俳句だう」「140字の破調」などの謳い文句がことごとくスベり、低空飛行の1カ月を余儀なくされる。

二月

石原ユキオの双子の妹を名乗る石原クニオが中篇小説「有季定型ボーイと自由律ガール」を週俳誌上に発表。大きな話題となる。

三月

伝統系の新ユニット「俳句そのもの」による「まるごとプロデュース号」リリース。巻頭特集に「俳句に似たもの徹底研究」を置く意表。ほかにも「季語脳」「虚子20万句を暗誦できますか?」など、エッジの利いた記事に注目が集まる。

四月

週俳による電子書籍・第1弾「もうどうでもいい すべては終わった」(週刊俳句編集部編)を刊行。「なに、これ?」(購入者Aさん)、「俳句の極北だ!」(謹呈先Bさん)など多くの声が寄せられる。

五月

連休を利用して「六大学俳句リーグ戦」開催。全試合をU-Stream中継。東大が野球の憂さを晴らすかと予想されたが、優勝はダークホースと目された立大。東大主将・村越君の敗戦の弁「団のめんぼくまるつぶれ」が流行語に。

六月

関悦史が「俳句人類学・序説」の連載を、9年後の結社「大傘 oo-karakasa」創設を射程に開始。初回は「人類学を超えて~カンブリア紀の俳諧三葉虫」。あまりのスケール感に全読者唖然。関自身「序説さえいつ終わるとも知れぬ。正直えらいものを始めてしまったな、と」とツイート。

七月

石原クニオ「有季定型ボーイと自由律ガール」が異例の芥川賞候補に。石原審査員に「社会・風俗が描けていない。有季定型ボーイが自由律ガールに浣腸をされるがままというのはどうにもいただけない。同じ石原なのに俺とは月とすっぽんだ」と酷評され、受賞は果たせず。

八月

颱風による記録的暴風雨のなか決行された俳句甲子園。予定していたU-Stream中継を一部断念。優勝は沖縄県立首里高校。「風は僕たちに吹いていましたね」と優勝の弁。

九月

「常磐ハワイアンセンターと東北のパワースポットをめぐる吟行ツアー」を開催。8名の参加を見て成功裡に終わる。「行く先々がアニミズムそのものでした」(59歳・女性・会社役員)など、参加者たちの興奮醒めやらぬコメントが続く。

十月

経済産業省クールジャパン振興助成を受け英語版ミラーサイト開設。

十一月

iPhone向けアプリ「俳句っち」をインド・バンガロールのIT企業と共同開発。エサをやるなどすると、一句、尻から生むというキュートなサイバー・ペットには俳号も付けられ、オンラインで句会もできる。エサの種類によって作風も変わるという懲りよう。

十二月

2009年12月の『新撰21』、2010年の『超新撰21』に、これでもかと続く『極撰21』が刊行される。その関連企画が目白押し。


(さいばら天気)


0 件のコメント: