2013年10月19日土曜日

●無言漫画 野口裕

無言漫画

野口 裕


とある駅前に幼稚園児の絵が多数展示されているのを目にした。「……をがんばる」とか、「……できるようになりたい」とか、その子の願望が幼い字で書かれていた。眺めているうちに、愚生が幼稚園の頃は字が書けず、読めもしなかったことを思い出した。当時はそれが普通だったような気がする。しかし、この頃の子は字を覚えるのが早いなどという井戸端会議もあったように記憶するので、標準よりやや遅れ気味だったのだろうか。

その頃、「サザエさん」は読めなかった。吹き出しに書いてある台詞が全く読めなかったのだ。代わりによく読んだのが夕刊に載っていた「クリちゃん」。台詞がないので、状況は絵から想像しなければならない。結構それが楽しい。

ネットで検索すると、簡単に動画化したものがある。
http://www.youtube.com/playlist?list=PLlhlbx4QP-47BxKfX18s_jINnvvgViv9x

文字が全く読めない幼児期を短期間で終わらせるのと、比較的長い時間を要するのと、どちらがよいのか? 愚生が子供の頃はそんな議論もあったように記憶するが、今となっては無意味か。しかし、何となくのどかだったような気がする。

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